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介護保険導入後の施設サービスの動向と問題点 2

特養は、病院入院の為に退所した場合でも、3ヶ月間は再び戻ってきたときに備えベッドを確保しておく義務がありました。その代わりに3ヶ月分の入所費用を自治体が支払ってくれました。介護保険導入後も退所後3ヶ月間のベット確保義務はあるが、報酬は通常6日間のみになった為、これが実質的な稼働率の引き下げにつながるという指摘が多い。
 次に老健の経営です。これは、上述のように特養との区別が薄れつつあります。今以上に医学的見地に立つリハビリやケア機能の向上、緊急病院との連携が求められます。立地的には都市部から都市近郊域が増大しましょう。
 介護保険療養型病床群については、兵庫県の整備状況は進んでいる。ただし、病院が次第に、急性期病院と慢性期病院、さらには療養型病床群を併設した病院と差別化されてくる中で、療養型病床群でも医者の技術力、看護?介護力などにより、患者が病院を選別する時代となってこよう。
 経営的にみれば、現在の医療?介護行政は、財政的に厳しい中で、各自治体の地域保険計画に則り、施設の新設が進む。しかし、2007年には人口は減少に転じ、2025年頃からは高齢者人口の増加にも歯止めがかかる見通しで、これを睨んだ計画的な施設の建設が望まれます。
 第2の問題は、効率と福祉の双方を兼ね備えた運営を行えるかです。財源的に限られた中で、サービスを提供するには、「マニュアル化」したサービスになりがちですが、単純にマニュアル化されたサービスを施設入所者は求めていない。むしろ、精神的情緒的なものを求めています。看護?介護のサービスの質?入所者のQOL(Quality of Life:生活の質)を高めることが肝要です。各個人にとって最も注意しなければならない情報を記入した「介護計画書」を作成している施設を好事例として紹介した。
 第3に、介護保険施設サービスを地域に根付かせることです。入所者は地域の人とのふれあいを求めていることを事例で挙げた。これは地域に住む人の地域活動を育てるという側面もあります。今後、地域密着型のサービスを展開することは、社会的見地からも望ましいと思われます。
 第4に、介護保険施設待機者が増えていて、待機者に納得のいく透明性の高い方法で入所の順位がつけられる必要があります。ある施設では、外部からも委員として人を招き、入所検討委員会による審査を経て決めています。
 第5に、地方分権化に伴う市町村合併はもはや押し止めようのない動きで進んでいる。広域行政による効率化は望ましいことだが、医療?福祉の分野は非常に地域密着型でかつ労働集約的でもあります。しかし、五色町で挙げたようなICカードによる医療情報の共有などは広域で取り組むほど上手くいく例もあります。医療?福祉の分野での取捨選択を十分検討してほしい。
 第6に予防の重要性です。在宅サービスを受けている中でデイサービスによりリハビリを受ける人が多い。やはり、施設入所の前にリハビリに励むことや健康に関する正しい知識を身に付けることが肝要です。特に「生活習慣病」など普段からの食事や運動に若いときから心がけることが何よりも大切です。